咲かない花もある★ [環境]
意訳:「新古今和歌集の部屋」自閑氏)流れてゆく雲に嵐の音が聞こえる。たぶん散っているのだろうか、葛城山のツルマサキの葛の葉が。
咲かない花もある★
野火止用水と線路が交差する空き地に、持ち主の方だろうか、丹精こめて花を育てていらっしゃる。仕事の行き帰りや、踏み切り待ちの時などに目を楽しませてくれる季節の花の数々。
春頃、その一角に植えられた苗木はすくすくと育ち、看板には「皇帝ダリア、11月に咲く」とある。それまでそんな名前も花も見たことがなかった私は、どんどん大きくなるのを見ながら、その花を見る日を心待ちにしていた。
しかし、11月になっても、咲く気配もない。11月29日は義父の三回忌で、親族分乗し所沢のお寺へ集合、混んでいたので、普段通らない脇道を走っていると、民家より高いところにピンクの花が。
「あ、これだ、皇帝ダリア」晩秋の日差しを受けて、少し盛りは過ぎているようだけど、車で通り過ぎる一瞬、その名前に納得する花だった。
12月のある朝、丁度おじさんが花のお世話の最中だったので、「皇帝ダリア、残念でしたね」と声をかけた。「花芽が出た時、台風で折れてしまったんだよ、切るのも可哀想だから、そのままにしておいた」とのことだった。
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