産後うつ★
意訳:「新古今和歌集の部屋」自閑氏)天の河の有名な織女が牽牛を見送る年に一度の別れより、今朝の私の、もう生きて会えないかもしれないという父上の筑紫への船出の別れの方がよっぽど悲しいです。
産後うつ★
日テレの女性アナウンサーの方の自死の一因が産後うつだったのではないかと記事を読んで、34年前の夏の日々を思い出しました。6月に長男を出産し、板橋のマンションの1室で子育てをしていましたが、特に近くに親戚も友だちもいなくて、一人だった気がします。
自分の精神の変調に気づいたのはその頃です。
特に不安とか焦りとかではないけれど、意識が空回りする感じがしました。もうすぐ、連れ合いが帰ってくるかな、帰ってきたら私は「お帰りなさい」と言う、そうすると連れ合いが「ただいま」と言う、そうすると、という感じで止まらなくなるのです。
そんな時、ふと読んだ新聞記事に、「マタニティ・ブルー」というのが載ってて、「出産前後にホルモンのバランスや生活の変化で、一時期精神が不安定になる」というような内容だったと思います。
それを読んで、「ああ、自分だけではないんだ」とすごく気が軽くなったのを覚えています。そして産休が終わって、職場に戻ったら、完全に復調しました。自分で自分の意識をコントロールできないのは、今思い出しても苦しくなる体験でした。