山本周五郎さんと奥脇姓 [本]
意訳:「新古今和歌集の部屋」自閑氏)柴の戸を閉じると、今まで指していた夕日の影も跡形もなく消え、春も暮れかかって、わずかに山の端の雲に春の名残のような明るいところが見えます。
山本周五郎さんと奥脇姓
ディック・フランシスシリーズの二度目読みを終わり、現在山本周五郎さんの二度目読みに入っています。やっぱりほとんど覚えてなくて、新鮮で面白く、自分が年取った分だけ味わい深い。
「人情裏長屋」は短編集で、時に笑ったり、ぐっと来てポロリとしたり、忙しいこと。なんとなく、「解説」を読んでいたら、見慣れた文字が目に飛び込んできた。「奥脇」
「山本周五郎は明治三十六年(1903)六月、山梨県北都留郡初狩村八十二番戸奥脇賢造方の長屋で生まれた、ということになっている。」という文章があったのだ。
奥脇というのは山梨に大変多い名前のようで、連れ合いの生まれ故郷富士吉田に行くと、こっちの床屋さんも奥脇、あっちのお寿司屋さんも奥脇ということになっている。