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あるところにはあるんですね。 [絵画]

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(意訳:「新古今和歌集の部屋」自閑氏)山颪の風に乗って、鹿の音が高く聞こえる。山の上に澄み渡った月が出て、夜が更けたのだろう。
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2008-10-14-3.jpg(2006.11.01 奥入瀬にてby Ikechi)

あるところにはあるんですね。

芝居の裏方やお茶の先生をしている友人に誘われて、「不易流行二人展」に行った。銀座の真ん中メルサの7階にある東京銀座画廊美術館で菅原竹情氏の書と和田大諷氏の佛画が広い会場に展示されていた。
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初日のオープニングパーティーに来るようにということで行ってみると、大勢の人で、舞妓さんがいるかと思えば、津軽三味線の演奏や笛、太鼓、三味線のおはやしありの賑やかさ。でも皆さん食べるのに夢中でほとんど聞いていなかったけど。
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100点ほどの作品を見て回っていると、お茶をたててくれるというので、そちらのコーナーへ行き、そちらの壁には菅原竹情コレクションとして掛け軸が10点ほど。大して期待せず近寄って驚いたのなんの。葛飾北斎、安藤広重、渡辺崋山、椿椿山、田能村竹田、狩野元信など美術の教科書に出てくるような人の作品ばかり。
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え! え!とのけぞってしまった。ふだん巻いてしまってあるらしく、保存状態が気になったり、ほんとに本物かしらと一緒に行った友人たちに尋ねてみたり、その前はさほど混んでいないので、じっくりじっくり鑑賞することができ、特に椿椿山の美人画は信じられないほど細密でいくら見てもみあきることはなく、素晴らしかった。

最後に、見ていなかったコーナーに行くと、なんと「顔真卿」の書が飾ってあり、「うそー!」と思ってよく見ると「臨書」とあり、友人に模写だと教えてもらい、やっと驚きがおさまったしだいでした。

タグ:現代書 佛画
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ミレイ展と老眼 [絵画]

2008-10-1.jpg(意訳:「新古今和歌集の部屋」自閑氏)私の思いで深く染めた旅用の狩衣を、色あせてお帰りになるまで私と思ってみてくださいね。
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近江八幡市・水郷です(いいとこですね!)


ミレイ展と老眼

 念願のジョン・エバレット・ミレイ展を渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで見てきました。秋の土曜日の昼下がりとあって、思ったより多くの観客でにぎわっていました。

 号数の大きい絵、小さい絵、習作も含めて75点展示してあって、大変見ごたえのあるものでした。

 お目当ての「オフィーリア」は近年の印刷技術の発展などで、普段目にしている色合いとそれほど変わらないけれど、やはり現物そのものは作者の息遣いまで聞こえるようでしばし見入ってしまいました。

 特に小川のたたずまいが、この間の近江八幡市の水郷の流れを思い浮かばせるもので、なぜか親近感がありました。いまもそのままの流れの場所が残っているそうで、ぜひそこに行ってみたいなと思いました。

 夏目漱石の「草枕」にこの絵について語る場面があるとのことで、読む楽しみが増えました。

 宮崎駿監督もわざわざイギリスまでこの絵を見に行かれたそうですが、とてもイギリスまで行けないので、渋谷で見れてよかったと思いました。

 しかしながら、愕然としたのは、遠目にしろ近めにしろ、近眼鏡をかけようが老眼鏡をかけようが、自分の思ったように絵を見ることのできない事実に気付いたことでした。
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